訪問看護と子育て中ママ看護師の相性

訪問看護は子育て中の転職において、メリットばかり目につきがちですが、実際にはデメリットも存在します。逆に訪問看護の悪いイメージを持っている人も多くいるようですが、良いところはたくさんある。

実際の現場で働いてきた、不祥ワタクシがよくある訪問看護についての疑問や不安について書いてみます。もし、こんなこと聞きたいわ!と言うのがあれば、ぜひ教えてください。わかる範囲でお答えします。

子育て中のママさんナース向けなのか?

よく土日祝日休み、定時上がり、残業なし・・・と言う、ワードは見かけます。実際、勤務してみるとわかるのですが、確かに土日休み、定時上がり、残業なしは多いです。

が、実際転職した結果、合わなかった!!!こんなはずじゃなかった!!!は、よく聞きます。訪問看護って子育てしやすいんじゃなかったんかーーーい!!!

特に人数が少ない看護師で運営している小規模ステーションでは特に確認が必要です。

個人的には、転職前に以下の点を確認することをオススメします。

  • 報告書、計画書は誰が書くのか
  • 訪問の記録はどこで書くのか、ツールは何か
  • 最後の訪問終了時間、直行直帰の有無
  • ステーションの規模
  • オンコールの方針について 

では順番に詳しくみていきましょう。

月末(月初)はとくに記録物が多い

これは覚悟してほしい。訪問看護をやると言うことは、毎月報告書、計画書を書かねばならないと言うことを!!!!!←

詳しくはまた別の機会にお話しするとして・・・

管理者が書くところもあるようですが、基本的には受け持ちが責任持って報告書・計画書の作成を行います。ゆえに、月末・月初は多少の残業は覚悟した方が良いと思います。

管理者が書くこともあるようですが、基本的に受け持ちがこれらの記録を書くことが多いです。またステーションによってはテンプレートが用意されていたり、そこまで難しい報告書計画書を要求されることはないところもありますが、ワタシ個人としては、自分の訪問の整理と見直しをしっかりしたいので、結構ちゃんと書きます。ただ読む相手は医師が中心なので、短時間でも情報が伝わるように文章は考えて書いています(文章量が多くなりがちなワタシは、管理者に添削してもらっていた時期がありました笑)

報告書は1ヶ月のサマリーのような感じなので病棟時代も書くことはあったのですが、計画書は学生以来久しぶりにしっかり計画書を書いたなーという感想です。と言うのも、病棟だと病気や疾患に対してフォーカスするのに対し、訪問看護は生活に支障をきたす可能性があるもの全てに目を向けます。病棟だと時間短縮のために肺炎にはこの計画書を使う、みたいなテンプレート的な計画書が存在したり、クリニカルパスを使用するためそもそも学生の時のような計画書が存在しない・・・なんてこともあります。

が、訪問看護は計画書を書きます。

結論、月末月初は保育園や幼稚園の園長が可能かどうか、残業になった場合、子どもの面倒を見てくれる人がいるのか、あるしょう。いはベビーシッターを使うなどの対策が取れるかは考えておいた方が良いでしょう。

訪問の記録はどこで書く?

そして当然、訪問したらその記録を書きます。

研修などでお会いした他の事業所の話を聞くに、どうもかなり事業所によって差があるようです。

  • 記録は訪問中に書くか?事業所に戻ってから書くか?
  • 手書きなのか?タブレットなのか?

私は手書きとタブレット(スマホ)の両方経験がありますが、訪問中に記録を書くという事業所ではありませんでした。

ご利用者によっては、メモやノートなどを用い、不在の家族にケアの内容を伝えることはありましたが、基本的には事業所に戻ってから記載する事業所でした。故に、1日の訪問(もしくは半日)の訪問が終わって事業所に戻り、それから記録をしていたので、当人様の前で記録を書くプレッシャーはなく、まとめて片付けることができました。ただ一方で、その日の最初にした訪問の印象が薄くなり、メモをしておくのを忘れると、あれ?あそこの状態どうだったっけ?と首を捻ることも多々起きました(年齢のせいも大いにあるw)。その時は、必死に思い出すのですが。

ご利用者様宅で書くメリットとしては、看護を行った直後なのでケアを忘れないで記載できること、その場で完結できるので、次のお宅に訪問する際には気持ちの切り替えをしやすいことでしょうか。また事業所に戻ってからの作業はほとんどなくなるので、気持ち的に楽。ただ訪問時間内の記録となると実際にケアを行う時間が短くなることもあり、賛否両論が分かれる気がするので、そこは事業所の方針に従うことになると思います(特にNGな行為ではないため)。また記載した内容はそのままご利用者様の手元に残るので、表現の仕方に注意が必要になるので、記録を書くにも気を遣う必要はあります。

超個人的な意見ですが、早く帰りたい子育て中ママとしては、ご利用者様宅で完結する方がおすすめです。手書きかデバイスを使うかはお好みで!

最後の訪問時間は何時?

訪問終了時間も合わせて確認したいところです。

終業時間ぴったりに訪問終了・・・というところは直帰の場合も考えられますが、直帰の場合、訪問者宅から自宅に帰ることになるので、帰宅時間が読みづらくなります。

最後の訪問時間は、前述の記録をどこでやるか問題も踏まえた上で、最後の訪問先から事業所に戻ってくる時間、それから記録をする・・・ことを考えて、逆算して行く必要があります。

もし面接の段階でそこまで聞くことができないのであれば、転職エージェントを使って面接のあとで聞くこともアリです。エージェントは何ヶ所か利用していますが、面接の時に聞きそびれたことや聞きづらかったことを後日聞けることは利点です。

・・・まぁ、小規模訪問看護ステーションに限って言うと、転職エージェントを利用するよりも、直接応募してほしいのが本心と思うのですが・・・これまた、別の話なので、またの機会に。

大きな声では言えないので小文字にしました(笑)

ステーションの規模はどれくらいなのか?

訪問看護ステーションには「小規模」と「大規模」なものがあります。

私が働いていた数年前は小規模ステーションが多かったようですが、少しずつ大規模のステーションが増えてきているようです。小規模ステーション、大規模ステーションの良さはそれぞれあるので、それについては別記事で書きますが、子育て中ママが働くならば大規模ステーションの方がおすすめです。人員が多い大規模ステーションは看護師が急に休んだ場合もフォローできる仕組みが確立で来ているところもあります。

もし、小規模ステーションを選ぶ場合は面接の際に「子どもが急に体調不良となり休まなければならない場合、どのような対応になるか」は確認した方が良いと思います。また特に小規模ステーションは所長さんの色が濃くなりますので「子育てに理解がある所長さんかどうか」も、それとなく探りを入れてみましょう。

オンコールを持つことはできるのか・・・?

訪問看護に付きもののオンコールですが、常勤採用を目指そうと思うとほぼとなります。

ただ聞いたところによると、減給はするもののオンコールをしなくて良いステーションもありますが、かなり少ないです。

オンコールを持つこと自体はできるかと思います。が、正直なところお子様の性質家族の協力によるところが大きいと思います。

例えば、長男の場合、小さな物音でも起きてしまう繊細さんで、寝かしつけにめちゃくちゃ時間がかかります。最近はパパっ子ですが、ママじゃないと寝ない!と言う時期もありました。さて、この長男くんのような性質のお子様の場合、オンコールが鳴った日には地獄です。オンコール対応中は後ろでギャン泣きしている中で看護判断しなければならない。もし出勤になった場合、残された子はギャン泣き、家族もゲンナリ。仮にオンコール出動がなかったとしても、一度起きてしまったら寝かしつけに時間がかかり、翌日みんなで寝不足になることは容易に予測できます。

逆に長女ちゃんの場合、お腹いっぱいになったら一人で勝手に寝る。パパママ不在でも眠れる。電話ごときでは起きない。こんなお子様の場合には、オンコールも可能かもしれません。とはいえオンコール出動になった場合にはやはり家族に見ていてもらう必要はあるので、家族の協力は必須でしょう。

独身、結婚してから子なしの時は、どきどきはするもののオンコールを持つことには慣れてしまっていたのですが・・・今、子育て中の身からするとオンコールは持てないなぁ・・・と思います。

非常勤でオンコール無しのところは多いので、非常勤で働くことも検討した方が良いかもしれません。

まとめ

以上、訪問看護の事情を交えつつ、子育て中ママと訪問看護の相性について書いてみました。

  • 計画書報告書作成の観点から、月末月初は多少の残業を覚悟すべし
  • 日々の記録は訪問者宅で書く方がおすすめ
  • 終業終了時間にどこにいるか確認を(事業所なのか?直帰なのか?)
  • 大規模ステーションの方が看護師が多いのでフォローが効きやすい(小規模ステーションは条件あり)
  • オンコール所持ができるかは子どもの性質と家族の協力の有無による

私自身も子育て中ですが、前述した通り長男が繊細ちゃんなため、正直なところオンコールに関しては持つことが困難だと思っています。ですが、それでも訪問看護は魅力的(というか、自分には合っている)であることには変わりないので、訪問看護に戻れるよう転職活動中です。

今回は業務面のみから考えてみましたが、訪問看護よりも病棟看護師の方が子育てママに向いているところもあるかと思います(例えば人員に関しては病棟看護師の方が厚いため、休みやすい)

つまり何が言いたいかというと、転職するときはエージェントや求人情報を鵜呑みにしないで、自分が好きな看護(楽しく働ける場所)を優先しつつ、働きやすい条件で雇ってもらえるところを探すのが吉!と言うことです。どんな看護師の働き方でも、メリットデメリットはあるので、ならば自分が働いていてストレスがないところが良いと思います。心にゆとりがあると、子どもにも優しくできますしね。それこそ子育てママ看護師の一番重要な仕事の選び方だと思います。

もちろん、訪問看護好きとしては訪問看護仲間が増えるのは嬉しいので、こんな記事を書いているわけですが!!!

では長くなりましたが、今回はこのへんで。また記事をお届けできるよう頑張っていきます!やまさんでした。

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